最初の配信でバウンスする前に、Brazeのオーディエンスをクリーニング
Brazeはハードバウンスしたアドレスを無効としてマークし、以降の配信を停止します。つまり無効と判明したアドレスには最初の失敗のあとで対処しますが、その最初の配信より前にアドレスを判定することはできません。さらにBrazeはAPIとSDKを軸に動くプラットフォームで、アプリがidentifyやtrackを呼び出した瞬間にプロファイルが作成されます。そのため、SDK経由で入ってきた送信実績のない無効なアドレス、以前のメール配信サービス(ESP)からインポートしたアドレス、登録時の入力ミスはどれも、イベントをきっかけに最初のメッセージが送られるまで問題なく配信できるように見えます。そしてその最初の配信こそ、メールプロバイダーが自社ドメインの第一印象を決めるタイミングです。Qualisendはこのギャップを埋めます。Brazeと連携して任意のセグメントのユーザーを検証し(またはエクスポートしたファイルを検証し)、無効なアドレスがCanvasに入る前に配信除外にします。以下で紹介するエクスポートを使った手順、API、ノーコードの方法も利用できます。

CSV不要で、Brazeと直接連携
APIキーで連携
REST APIキー(users.export.segment、segments.list、users.trackの権限)とRESTエンドポイント(例:https://rest.iad-01.braze.com)を入力します。キーは「Settings → API Keys」で作成します。
- 任意のセグメントのユーザーをクリーニング
- 結果をクリーニング済みのリストとしてダウンロード
- 新しいユーザーをWebhookでリアルタイムに検証
- 7日・14日・30日ごとに自動クリーニング
CSVやAPIでの利用も可能です。詳しくは下記をご覧ください。
Brazeが標準でクリーニングするもの
Brazeに標準で備わるリストメンテナンスの仕組みは、グローバルなメール購読ステータスとバウンスリストの2つです。各プロファイルにはemail_subscribeのステータス(opted_in、subscribed、unsubscribedのいずれか)があり、unsubscribedのプロファイルにはマーケティングメールが送られません。フッターの配信停止リンクやlist-unsubscribeヘッダーから配信停止されると、Brazeはそのユーザーのグローバルなメール購読ステータスを自動でunsubscribedに切り替えます。これとは別に、アドレスがハードバウンスすると、Brazeはそのアドレスを無効としてマークしてバウンスリストに追加し、配信を試みるのをやめます。なお、ハードバウンスで購読ステータスが切り替わることはありません。アドレスに配信不可のフラグが付き、以降の配信で対象外になるだけです。迷惑メール報告も同じように扱われます。Brazeが実際に送信したアドレスについては、この仕組みで確実かつ自動的にリストメンテナンスが行われます。
検出できないもの
問題は、これらの仕組みがどれも事後対応だという点です。配信して失敗して初めて機能します。しかもBrazeはイベント駆動型のため、この死角がいっそう大きくなります。アプリがidentifyやtrackを呼び出した瞬間にプロファイルが作成されるので、SDK経由のアドレス、以前のESPからインポートしたアドレス、登録時の入力ミス(jane@gmial.com)は、一度も配信されていないために一度もバウンスしていません。使い捨てアドレス、役割アドレス(info@、support@ などの共有アドレス)、キャッチオールドメイン(すべての宛先を受け付けるドメイン)、取得後に使われなくなったメールボックスはいずれも、イベントによってようやく最初のメッセージが送られるまで、email_subscribe = subscribedのまま完全に配信可能な状態で残ります。さらに悪いことに、Brazeはイベントが条件に合致するたびにユーザーをCanvasやキャンペーンに再エントリーさせるため、無効なアドレスは一度失敗して消えるわけではありません。何度も繰り返し配信され、そのたびにバウンスのシグナルが積み重なります。最も深刻なのはインポートしたオーディエンスです。バウンス履歴が引き継がれないため、以前のプラットフォームですでに失敗していたアドレスも、Brazeにとってはまったく新しいアドレスに見えます。
Brazeのリストをクリーンに保つべき理由
Brazeの料金はコンタクト数ではなく、月間アクティブユーザー数、データポイント、メッセージ量で決まります。そのため、コンタクト数で課金するESPとは違い、無効なアドレスを配信除外にしてもコンタクト単位の請求額は減りません。この点は正直にお伝えします。ここでの効果は到達率の向上と無駄な配信の削減であり、請求項目の削減ではありません。送信実績のない無効なアドレスを配信可能なまま残せば、その分の配信はそのままハードバウンスに費やされます。しかもBrazeのイベント駆動の再エントリーにより、この無駄は一度では終わらず、条件に合うトリガーのたびに繰り返されます。さらに重要なのは、こうしたバウンスの一つひとつが、GmailとYahoo!が2024年に導入した送信者ガイドライン、そして自社の到達率の監視で評価される、まさにそのシグナルだという点です。バウンス率のしきい値を超えると、正当に獲得した購読者も含め、すべての購読者で受信トレイへの到達率が下がります。エンタープライズ規模の配信量では、このレピュテーションへの打撃は、無駄になった配信そのものよりはるかに大きなコストになります。配信前にクリーニングすれば、メッセージ量とレピュテーションの両方を守れます。また、Brazeは購読ステータスの変更にデータポイントを課金しないため、失敗したアドレスを配信除外にしても請求額は一切増えません。
CSV・APIを使う場合:手動での手順
BrazeはAPI・SDKとデータパイプラインを軸に動くプラットフォームのため、手動で行う場合の手順は次のとおりです。ダッシュボードのCSVエクスポートまたは/users/export/segment APIでオーディエンスをエクスポートし、Qualisendで検証したうえで、CSVの再インポートまたは/email/status APIで失敗したアドレスのメール購読ステータスをunsubscribedに設定し、配信除外にします。
Brazeからオーディエンスをエクスポート
クリーニングしたいセグメントを開き、「User Data」ドロップダウンから「CSV Export Email Addresses」を実行します。セグメント内でメールアドレスを持つユーザーが1人1行で出力されます。ファイルはバックグラウンドで作成され、リクエストしたダッシュボードユーザーにダウンロードリンクがメールで届くため、「Export user data」権限が必要です。また、セグメントの推定ユーザー数が約50万人を超えると、ダッシュボードからのエクスポートは失敗することがあります。規模の大きいオーディエンスや自動化したパイプラインでは、代わりに/users/export/segment APIを使います。非同期で動作する大量取得向けのAPIで、改行区切りのJSONユーザーオブジェクトを、生成されたURLまたは自社のS3バケットに出力します。
Qualisendでファイルを検証
CSVをQualisendの一括クリーニングにアップロードするか(1回の処理で最大100万件、重複アドレスの課金は1回のみ)、アドレスを直接貼り付けます。Freeプランで初回のみ付与される100クレジットは有効期限がなく、最初のサンプル検証に使えます。APIからJSONでエクスポートした場合は、先にemailフィールドをCSVの列に取り出してください。
結果を確認
各アドレスには、配信可能・要注意・配信不可・不明のいずれかの判定が、理由コード、0~100のスコア、サブフラグ(キャッチオール、使い捨て、役割アドレス、容量超過)とともに返ります。根拠として、MXプロバイダーとメールボックス確認の詳細も表示されます。クリーニング済みのCSVをダウンロードします。
Brazeで配信不可アドレスを配信除外
結果を配信不可で絞り込みます。ノーコードで行う場合はCSVインポートを使います。email列を残し、値をunsubscribedにしたemail_subscribe列を追加して再インポートすると、Brazeがそれらのプロファイルのグローバルなメール購読ステータスをunsubscribedに設定し、すべてのキャンペーンとCanvasの対象から外れます(末尾のスペースや大文字・小文字の違いは無効として拒否されるため注意してください)。自動化する場合は、同じアドレスを最大50件ずつ、subscription_stateをunsubscribedにして/email/statusエンドポイントにPOSTします(email.status権限が必要)。CSVの列も/email/statusの呼び出しもデータポイントの課金対象にならないため、配信除外そのものは無料です。Brazeのバウンスリストがこれらのアドレスを捕捉するのは実際の配信で失敗したあとなので、この手順でレピュテーションを守る対策を先回りして行えます。/users/deleteは本当に不要なデータだけに使ってください。削除するとプロファイルのイベント履歴も消えてしまいます。
または登録時に自動で検証
最初から不要なアドレスを入れたくない場合は、QualisendのREST API(スコープ付きキー、レート制限、Webhook)でアドレスの取得時点で検証するか、Zapier、Make、n8nでノーコードのフローを組みます。アプリのidentifyやtrackの呼び出しがBrazeのプロファイルに書き込む前にアドレスを検証するため、入力ミスや使い捨てアドレスが配信可能なユーザーになることも、Canvasに入ることもありません。
Qualisendがすべてのアドレスで検出するもの
- イベントで初めて配信されたときにハードバウンスする、送信実績のない無効なアドレス
- 登録時に受け付けた、期限切れ前提で作られた使い捨てドメイン
- BrazeのセグメントやCanvasの分岐条件となるエンゲージメントデータをゆがめる役割アドレス(info@、support@)
- キャッチオールドメイン(フラグが付くので、専用のセグメントに振り分けて配信ペースを落とせます)
- すべてのアドレスに付く0~100の信頼度スコアと、機械判読可能な理由コード
Brazeのネイティブコネクターを提供中です。Qualisendの「連携」でBrazeと連携すると、CSV不要でBrazeのリストを直接扱えます。
結果ごとの対処法
各アドレスには判定とサブフラグが返されます。まだ届くコンタクトを失わずにBrazeのリストをクリーンに保つための対処法は次のとおりです。
配信可能通常どおり配信を続けます。配信可能 + 役割アドレスフラグトランザクションメールやアカウント関連のメールには残し、エンゲージメントで評価されるCanvasからは除外します。要注意 + キャッチオールフラグ専用セグメントに移し、配信ペースを落とします。ドメインがすべての宛先を受け付けるため、その先のメールボックスの存在を確認できません。要注意 + 使い捨てフラグemail_subscribeをunsubscribedに設定します。期限切れを前提に作られたメールボックスです。不明購読状態のまま残し、次回のクリーニングで再検証します。多くはグレーリスティングやレート制限によるもので、メールボックス自体の判定ではありません。配信不可グローバルなメール購読ステータスをunsubscribedに設定します(CSVの再インポートまたは/email/status)。バウンスリストで確認されるのを待つ必要はありません。関連記事
クリーニングは到達率対策の半分です。Brazeの送信ドメイン認証もあわせて設定してください。
アドレスの取得時点で検証し、不要なアドレスが配信可能なBrazeのプロファイルになるのを防ぎます。
本格的な一括クリーニングの前に、Brazeのオーディエンスの一部を抜き取りで確認できます。
イベントトリガーのたびに繰り返されるハードバウンスが、なぜ積み重なって到達率の問題になるのか。
大量のハードバウンスが、オーディエンス全体の受信トレイへの到達にどう影響するか。
Brazeからの配信が評価される、2024年導入のバウンス率・迷惑メール率の基準。
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